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宇都野 穣
no journal, ,
微視的核構造模型のうち、殻模型計算(配位間相互作用)は、特に基底状態近傍の低励起状態の記述において大きな成功を収めてきた。それは、殻模型計算が低励起状態に重要な、主殻内核子間相関を完全に取り入れた模型であることによる。一方、高励起状態においては、主殻をまたがる相関も効いてくるようになり、それを取り入れるにはかなり大規模な計算が必要となるため、これまで殻模型計算に基づいた研究がほとんどなされてこなかった。発表者らは、最近、多主殻を取り入れた大規模殻模型計算によって、低励起状態と高励起状態を統一的に記述する研究を遂行しており、この招待講演ではその成果の一部を紹介する。特に、カルシウム近辺の殻領域の構造に焦点を当て、低励起状態においては有効核力と殻構造の変化との関わりについて、高励起状態においては遷移およびガモフテラー遷移強度関数、さらに、最近論文で発表した新しい準位密度計算手法とその殻核への応用について紹介する。
宇都野 穣; 清水 則孝*; 井手口 栄治*; 青井 考*
no journal, ,
本講演の前の講演で井手口氏によって報告されるように、最近、オーストラリア国立大学にてCaの超変形状態からの遷移が測定され、その値が軽い核で知られている遷移行列要素に比べ、著しく小さな値であることがわかった。その原因を探るため、大規模殻模型計算によってCaおよびその周辺核の遷移行列要素を系統的に調べた。その結果、大きく変形した状態から球形の基底状態への遷移行列要素が、Caに比べ、Caでは2桁も小さくなるという実験結果を再現することに成功した。Caでは超変形状態が8粒子8空孔状態で支配されており、基底状態と大きく配位が異なることに加え、通常変形状態の4粒子4空孔状態が関与することに起因する波動関数の符号も、遷移行列要素を小さくするための重要な役割を担っていることがわかった。